<前編からの続き>
ママの再婚により、ある日突然プリンセスとなったソフィア。
新しいパパ=国王からもらった紫色に輝くペンダントには
「動物と話せるようになる」という不思議な力がありました。
そしてもうひとつ、秘められたもっとすごい力が……!
歴代プリンセスを、同じ「時空」に呼ぶ力
いやー、すんごいこと思いついたね、というのが
まず思ったわたしの感想です。
ソフィアにとっても、テレビの前の女児たちにとっても
「憧れの」「作品の中の」存在であったプリンセスたちが、
なんとソフィアのピンチに呼応したペンダントの力に反応して
召喚されます。
・ソフィアがピンチに陥る
→どうしよう!困った!誰か助けて!
→ペンダントが光る
→プリンセスがひとり召喚される
→「どうしたの?それなら……」とソフィアを助ける
すっごいミラクル。なんて素敵なファンタジー!
もちろん、この状況にソフィアも驚きます。
「えっ、プリンセス!? そんな、まさか……どうして!」
「あなたを助けるためよ(そしてプリンセスのほほえみ)」
こんな感じです。
プリンセスが登場したことに、ソフィアも驚くし、
信じられない!と思いながらも、恐る恐る悩みを打ち明けます。
「そんな、まさか、プリンセスが助けに来てくれるだなんて……!」
このミラクルさが、そして視聴者同様に驚くソフィアの姿が、
テレビの前の女児たちの心を打ち抜くわけです。
主人公も一緒になってちゃんと驚くっていうところが、
かつてないポイントだと思いますね。普通っぽさが強調されていて。
物語の中でも、ちゃんと「プリンセスは特別な存在」ということが描かれているので、
テレビの前の女児たちが共感できる大きなポイントとなっていると思います。
ソフィアの身に起こる「等身大」の問題
プリンセスの登場に驚きを隠さなかったことに始まり。
あくまでも「いち市民」であったソフィアは、
「王家」の一員となり、学校である「王立アカデミー」に通うことで
目まぐるしい毎日を体験します。
そこで巻き起こる数々の問題は、「普通の」女の子であるソフィアには
驚きと戸惑いの連続でした。
物語は、そんなソフィアの驚きと戸惑いの毎日を丁寧に描きます。
義姉弟となったアンバーとジェームズとの関係は難しく、
王立アカデミーで出会う貴族のクラスメイトたちとは常識が違い、
ユニコーンや妖精など魔法の世界に住む生き物とも触れ合い、
そして宮廷魔術師のセドリックからはペンダントをつけ狙われる……。
生活が一変した中で様々な出来事に巻き込まれつつも、
ソフィアはつねに純粋で素直で、明るく正直に物事に当たります。
教育的な面ももちろんあり、友達や家族を思う気持ちや、
感謝や謝罪の気持ち、いじわるが裏目に出て騒動に発展する話など
「どうすれば良かったのか?」「何がいけなかったのか?」と
ソフィアや仲間が自問自答するエピソードもあります。
幼稚園~小学校低学年くらいの女児をターゲットにしていることから、
お友達との関係性に重きを置いているようにも見受けられますね。
全編を通して、「他者との関係」に目を向けるようになった世代へ
笑いや涙を通じて成長を促すような内容になっていると思います。
ママが安心して娘に見せられる、良質なシリーズだと思いますよ!
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