『ちいさなプリンセス ソフィア』
お子さんを保育園～幼稚園に通わせるようになると
特に女の子のお子さんのママの耳には入ってくるようになる
最近の新しいプリンセスシリーズの名前です。
プリンセスと言えば、
シンデレラ、ラプンツェル、
アリエル（リトルマーメイド）、
ベル（美女と野獣）、
エルサとアナ（アナと雪の女王）などの
みんなが知る有名な作品がありますね。
（それらは有名すぎるのでこのブログでは割愛します(笑)）
それらの名作看板をしょって立つプリンセスではなく、
それとは一歩違ったスタンスで立つ
ちいさなプリンセスがいるのです。
その名もソフィア。
2012年から始まったこの新シリーズは、
これら往年の有名プリンセスの存在に助けられつつも
幼女が持つ「わたしもプリンセスになりたい！」という願いを
物語の設定にうまく落とし込んだ点がたいへん秀逸です。
正直、わたしはこのシリーズの内情を知ったとき
「うまいことやったな～」と感心しました（心から）。
それでは、わたしが感心したポイントを含めて
このお話がどんなお話で、どんなところが幼女に刺さるのか
順を追って説明していきたいと思います。
ある日突然『プリンセスになる』ソフィア
プリンセスに憧れる少女が、次に見る夢は
「わたしもあんな素敵なプリンセスになりたい！」というもの。
その夢を直球で叶えたのが、この『ソフィア』です。
とあるお城の城下町に住む普通の女の子だったソフィアは、
母親が国王と再婚したことで、ある日突然プリンセスになります。
もうこの1行でだいたいすべてを物語っています。さすが現代のディズニー。
主人公のママが働くシングルマザーである点だけでも
世相を反映しているかのようで大変すばらしいと思いますが、
靴職人のママが国王に靴を奉納したことがきっかけで
国王とママがお互いに子連れ再婚するっていう展開が
「現代だな～」と感心せざるを得ず、非常に好感が持てます。
そして、8歳前後くらいのソフィアは
普通にシンデレラなどのプリンセスに憧れているんですね。
多分絵本などの物語で触れているのだと推測します。
なので、プリンセスに憧れる普通の女の子であるソフィアは
テレビの前の女児が「わたしと同じ」という目線で見られる主人公ということになり
自然に自己を投影できる対象となります。
そのソフィアが母の再婚によって突然お城に召し抱えられることとなり
馬車でお城に招かれたその日から突然プリンセス扱いを受けます。
広いお部屋、たくさんのドレスやティアラ、そして豪華な食事。
それらすべてが眩しく輝いてソフィアの目に映ります。
誰も彼もが自分をうやうやしく扱う生活が始まり、
はじめは物珍しさや好奇心から嬉しく思うものの……。
やがてソフィアは、城下町の懐かしい部屋や地元の友達を思い出し
変わりすぎた生活に対して「プリンセスなんて無理よ」と嘆きます。
国王の連れ子であるアンバー（ソフィアの姉になる人物）が
ソフィアを快く思わず邪険に扱ったことも孤独感に拍車をかけます。
いじめっこの義姉（あね）というのも、物語にはよくある話ですよね……！
このあたりもまた、親近感が湧くポイントです。
はからずも「憧れのプリンセス」になれたは良いものの。
憧れは、手に入らないから憧れなのであって、
自分が「そっち側」になるのでは話が違うという……。
深いですね。まるでドラマのようです。
これがディズニーの女児アニメとは恐れ入ります。
この王国には『魔法』があった
そして王家の一員となって初めて知ったのが、「魔法」の存在。
王家の歓迎式典でソフィアはこの国に魔法使いがいることを知り、
王家お抱えの魔法使い・セドリックとも言葉を交わします。
女児の大好きな要素がまたひとつ増えました！
そう、「魔法」です☆
ソフィアたちの暮らす世界には「特別なちから」が存在し、
一部の限られた者だけがこの「魔法」を使うことができるのです。
ソフィアの新しいパパとなった国王・ローランド2世が
娘となったソフィアに贈った初めてのプレゼントが
アバローのペンダントと呼ばれる紫色の宝石のペンダントでした。
実は国王が「このペンダント」をソフィアに贈ったことにも
バックボーンとなる裏話があり、重要なキーとなっているのですが
ソフィアの物語が始まったばかりのこの時点ではまだ明かされていません。
ここがこのシリーズのすごいところで、
かなり後になってから（およそ3年後に）物語の真相が明かされます。
伏線の回収をめちゃくちゃ引っ張るなんて、並みのシリーズじゃありません。
で、このアバローのペンダントには不思議な力がありまして。
動物に親切にしたことがきっかけでペンダントの力が発動し、
ソフィアは動物の言葉がわかるようになります。
なんて素敵なファンタジー！
王国に来たばかりで不安も多かったソフィアは
ウサギや小鳥など身近な動物を仲間にしていきます。
そしてそして！
このペンダントに秘められた一番すごいパワーというのが
なんと歴代のディズニープリンセスを召喚する力なのです！
後編へ続く
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