おすすめ番組その5 『ドックはおもちゃドクター』

こんにちは! みおです。
今回は、保育園~幼稚園世代の女の子におすすめの番組
『ドックはおもちゃドクター』をご紹介します!

主人公は「ドック」と呼ばれる6歳の女の子

本作の主人公は、「ドック」と呼ばれる6歳の女の子。
少し浅黒い肌にそばかすがチャームポイントです。

「ドック」という名前は、もちろん
ドクターを意味する「Doc」と掛けていますが、
ドックの本名は「ドッティー」というので
愛称の「ドック」とのダブルミーニングとなっています。

ドックは6歳ですから、もちろん本物のお医者さんではありません。
子供ながらに白衣を着て首からおもちゃの聴診器をぶらさげていますので
大人からすれば「お医者さんごっこ」をしているように見えます。

でも実は、そのピンク色の可愛らしい聴診器には
誰にもナイショの秘密の力があって……☆
というのが、本作の導入部分です。

ドックの聴診器に秘められた“力”

ドックが首からさげているピンクの可愛い聴診器には実は秘密があり、
第三者のいない、ドックとおもちゃたちだけの空間になると
聴診器の魔法の力でおもちゃたちと会話ができるようになるのです!

さぁ、きましたきました、女児の大好きなファンタジーな展開!

この魔法の聴診器の力を使っておもちゃたちと会話をしながら、
「おもちゃがかかっている病気」が何なのかを探り当てて
「おもちゃを治療する」のがこの作品の目的です。

おもちゃの病気? 診察や治療とは?

ドックたちの言う、おもちゃの病気や治療って、いったいなんでしょう?
答えは簡単。おもちゃの不具合のことです。

ドックのまわりにいるおもちゃたちは、
声が出なくなった、脚が曲がらなくなった、変な音がする……など
さまざまな問題を抱えて正常な日常生活が送れなくなっています。

そこで、ドックの「診察をはじめます!」の一言で
聴診器の魔法の力が発動し
しゃべる能力を与えられたおもちゃたちが
「実はこれこれこういう状況でとっても困っているんだ……」と
悩み事を打ち明けます。

それを聞いたドックは、鋭い洞察力で原因を見抜き
「あなたは声が出なくなっちゃった病!」などと診断をして
状況改善をおこないます。

改善と言っても、サビを拭き取る、異物を取り除く、破れを縫い合わせるなど
どれも6歳のドックでもできることです。
問題が解決したおもちゃは以前のように楽しく遊べるようになり
ドックに感謝の気持ちを伝えます。

こんなふうに、起承転結がはっきりしていて、
まるでアンパンマンのようにわかりやすい作りとなっています。

意外と(?)社会派でロジカルな作り

「人間の女の子がおもちゃと会話できる」という設定があることから
本作品はしっかりファンタジーものではあるのですが、
実は会話ができるというのは一次的な要素でしかなく
その目的は「おもちゃたちの困りごとを解決してあげる」ということです。

「おもちゃたちの声を聴いて病気がなんなのか突き止める」
「どうしてその病気になってしまったのか?原因を探る」
「元のように戻れるように治療という名の修繕を施す」

ドックは6歳ながら間違いなく理系で、ロジカルなものの考え方をしますし
ついでに言えばドックは感情に流されることがほとんどなく
常に高い洞察力で論理的に物事の真実を見極めます。
(代わりに感情的な部分を請け負うのはドックのまわりにいるおもちゃたちで、
いつもなんやかんやあーだこーだと大騒ぎするため
冷静なドックとの対比になっています)

そんなドックの家庭環境を見ると、
ドックがこのように温かくもクールな子に育った理由が見えてきます。

ドックを取り巻く家庭環境

ドックのママは自宅で開業医を営む本物のお医者様です。
明るくフランクで何事にも前向きなママは
たまに登場するだけでもかっこよく、
ドックのお医者さんごっこは「このママからきたのか!」と膝を打つ思いです。
と同時に、ドックの持つロジカルなものの考え方や
常に「どうすれば良いか」解決法を探る思考など
ドックは明らかにママの影響を大きく受けており、将来が頼もしい限りです。

ちなみに、ママは開業医として忙しくしている反面、
パパは家にいて主夫業をしているような描写もあり、
このあたりも現代の世相を反映しているように感じます。
20年前なら普通にお医者さんのパパと専業主婦のママにしていたところを、
あえてこの設定にしたところが「現代」って感じですよね。
バリバリのキャリアウーマンを母に持つドックが
見事な自立心と問題解決能力を持つに至ったのは必然と言えるでしょう。

加えて、ドックには2歳年下の弟がおり、その下に赤ちゃんの女の子がいるのですが
その赤ちゃんはドックの両親が養子縁組をして育てている子だそうです。
キャリアウーマンの母に専業主夫の夫、さらには養子縁組の子と
かなり設定盛り込んでくるタイプのアニメだなー!
感心することしきりです。
これをごく当たり前のことのように描写している点からして
現代社会をうまく取り込んでいるなと感心しますよね。

おだやかな物語の中に学ぶことが多いアニメ

この作品は、『ちいさなプリンセス ソフィア』と
同時間帯・連続で放映されていることもあり、
ターゲットはソフィアと同世代の未就学児と言えます。

ドックの友人や弟の友達が持ってきたおもちゃが問題を起こし、
おもちゃたちの声を聴いてトラブルを解決するという流れが本筋ではありますが、
全編に流れるドックの優しさ、面倒見の良さ、
そして状況から判断して原因を突き止める洞察力の高さや問題を解決する力など
ドックのさまざまな面が垣間見えて引き込まれます。
さらに、物事の道理や物理的な理由など、ロジカルな解説も加わるため
緩急取り混ぜた構成が見事です。

悪者や裏切者は出てこず、冒険もピンチもなく
自宅と庭とプレイハウス(遊び部屋)のみで繰り広げられる
ドックの「ほぼ日常」を描いたゆるやかな作品です。
他者を思う優しい気持ちが育まれる作品だと思いますので、
未就学児の女の子のおうちにはぜひ見て頂きたいおすすめのシリーズです!


<おすすめ年齢>
4歳~6歳ぐらい
(類似番組:「プリキュア」「アンパンマン」「ドラえもん」など)

<番組の内容>
ママのようなお医者さんになりたい6歳の女の子・ドックが
不思議な聴診器の力を借りておもちゃたちと会話ができるようになることで
おもちゃたちの抱える悩み事を聴いて問題を解決する。
他者に寄り添う優しい気持ちと
問題解決能力の両方がクローズアップされており
意外とロジカルでクールなドックは新しいタイプの主人公と言える。
舞台は自宅・庭・プレイハウス(遊び小屋)がほとんどで、日常的なシーンが多い。

<1話あたりの時間>
24分(2エピソード収録)

<現在公開されている話数> ※2020年9月時点
シーズン1:26話
シーズン2:37話
シーズン3:29話
シーズン4:28話
シーズン5:放映中

<制作年>
2011年

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